六年制でなにが変わったか
薬学部って六年制になったんだよな。
まあ俺は六年どころか七年通ってるダブリナーズなんだけどさ。
学費は1.5倍になった。
薬学部の学費は私立だと、バカみたいに高い。
一年で200万円かかる。六年制だと、卒業まで1200万円かかるってことになる。
生活費入れたら、だいたい2000万円ってところだろうな。
信じられない大金だよな。
親には頭があがらないぜ。
で、この二年間何をしたんだっけ?
5年生の去年は実習へ行ってたよ。
薬局実習はヒマだった。ルーチンワークだからな。
時計のすすみが遅くて発狂しそうだったよ。
雑用扱いで、金出してバイトしてるようなもんだ。
病院実習はひたすらめんどくさそうな扱いを受けてた。
まあ、これはそれなりに勉強になったな。
病院では医者が神様だとか、
病院薬剤師は割りに合わない、
病院に勤めてるやつはみんな陰湿でどこか狂ってるとかな。
MRも惨めな仕事だってことがよくわかったよ。
説明会ではキラキラしたムービー見せられたけど。
文系のやつとか、信じちゃうんだろうな。
(ノ○ルティスのPVは笑った)
六年生の今年はひたすら国試対策と研究だな。
まあ、のびのびと研究はできたかな。
で、六年制になって何が変わったんだろうな。
今のところ、なんの権限も与えられてないよな。
フィジカルアセスメントとかいつ使うんだろうな。
求人はたしかに変わったよ。
病院の求人票見てると、四年制と六年制で給料が違うんだぜ。
これくらいの待遇は当然だよな。1.5倍も大学に通ったんだから。
まあ、給料5000円/月アップってだけなんだけどな。
小遣いかよ。
まあ、六年制は明らかに失敗だったな。
儲かったのは、実務の教授と、大学と、官僚か。
病院や薬局も、ただ働きの人足が入って得だろうな。
学生はまあ、ハズレくじ引いたってところだな。
モラトリアムが長いことはいいことだろうさ。